歯科医院ですすめられてもデンタルローンが組めない人だっているよね
歯科治療の中でも自由診療となるインプラントや歯列矯正。医療費控除の対象となり、所得税の還付や住民税の減税が受けられるというメリットは大きいものの、その前に、治療費をどうやって捻出するかという問題があります。そこで利用したいのが『デンタルローン』。歯科治療費専用の目的ローンで金利が低く、長期間にわたって少しずつ返済出来るという有り難いローン商品です。
現在、このデンタルローンは銀行の他、大手信販会社やクレジットカード会社などでも取り扱っています。概ね、実質年率10%前後、利用限度額300万から500万といったところでしょうか。中には、年利4.5%というところもあれば、最高限度額800万円というところもありますが、大半は審査によって金利と限度額が決定します。そのため、概ね年利10%前後、融資金額100万円から200万円といったところではないかと思われます。基本的には5年から7年の分割払です。
とは言え、インプラント治療の相場は1本あたり40万円前後。矯正治療の相場は、何本くらい、どのような施術で調整するかによって異なりますが、平均100万円前後と言われていますから、大抵の支払はフォロー出来るものと推定されます。
また、歯医者さんの方でも、デンタルローンを利用する事を前提に治療方法を考え、見積もりを出すところが少なくありません。中には、医院の受け付で申込手続きを受け付けているところもあります。なぜなら、歯科医院自身がローン会社やカード会社と提携しているところも結構あるからです。
確かに、デンタルローンのような医療費専用のメディカルローンを利用した治療は、最初に融資元の金融会社が一括で費用を支払ってくれるという立替方式。医療機関側は診療費の取りっぱぐれがなく、まとまったお金が入るという事で、メリット大です。少々手数料は掛かっても、それにより、経済的余裕のない患者さんに保険対象外となる高度な治療も出来る訳ですから、是非ともおすすめしたいところでしょう。
また、患者側も、一先ずお金の心配をする事なく歯を綺麗に治し、心身共にリフレッシュした状態で返済して行けばOK。金利も低く、分割回数も多いとなれば、是非とも活用したいところです。特に独身のサラリーマンやOLなら、月々1万円から2万円のローン返済くらい、何とかなるというもの。ボーナス払いも上手に組み込み、多くの人が利用しています。
ところが、いくら健康維持のために必要な医療費の一環であるとは言え、お金を借りる事に間違いはありません。しかも、時に100万円を超える高額なローンです。当然、それなりの審査はあります。そのため、そのローン審査に通らないという人も大勢いる訳です。そこで今回は、そんなデンタルローンの審査に通らない人はどんな人か?どうすればデンタルローンの審査に通る確率を上げられるのか?を考えて行きたいと思います。
消費者金融や銀行系カードローンの借入があるとデンタルローンは組めない?
歯の矯正やインプラントのような保険適用されない歯科治療費を用立てる方法として重宝されているのが、多額のお金を借り、分割で返済出来る『デンタルローン』です。しかしながら、当然審査がありますから、誰でもが使えるというものではありません。
特に消費者金融や銀行系カードローンをすでに契約していて、ある程度の借入がある人は不安も大きいでしょう。また、実際に審査落ちする人が少なくないのが現実です。でも、歯は治したい。どうすればいいの?という感じだろうと思われます。
されど、デンタルローンの審査のポイントはズバリ2つ、返済能力の有無と信用の有無です。しかも、信用の有無については、たとえ会社に在籍確認の電話をしても、第三者と通話し、人柄や態度などを根掘り葉掘り尋ねるなんていう事は、どこの金融機関でもローン会社でも絶対にしません。個人信用情報機関で調べるだけにとどまります。
そして、ここで得られる信用情報は、過去から現在までの金融に纏わる情報のみ。確かに、消費者金融や銀行のカードローンなど、既存の借入のある人は、その残高と返済状況が見られます。また、クレジットカードを所有している人は、その支払い状況をチェックされる事になるでしょう。そのため、すでに多額の借入がると、たとえまじめに返済していても、新規でローンを組むというのは難しいかも知れません。なぜなら、日本には総量規制という法律があるからです。
この総量規制というのは、金融会社からの借入総額を年収の3分の1と定めるもので、限度額は個人の所得によって決まります。例えば、年収300万円の人なら100万円、年収450万円の人なら150万円を超えるとNGになるという訳です。
ただし、デンタルローンのような医療ローンは、原則として、総量規制の対象外となります。そのため、この融資をする事により、申込者の負債総額が年収の3分の1を超えるからと言って抑える訳にはいきません。とは言え、今以上に月々の返済額が増えると、やりくりが厳しくなり、延滞などの金融トラブルに繋がる可能性も秘めています。やはり、そこは念入りに検討し、審査不合格の回答を出さざるを得ない事もしばしばです。
けれど、既存の借金がそれほど多くなく、きちんと約款を守って返済しているとなると、これはむしろ信用度が上がります。大手都市銀行のみずほ銀行などは、自行で住宅ローンを組んでくれている人に限って、目的別ローンの一種として、好条件で歯科治療費を貸し付けましょうと言っているくらいです。
残念ながら、住宅ローンと使途フリーのカードローンとでは、同じ銀行ローンでも扱いが違い、全ての金融機関が寛容な対応をしてくれる訳ではありません。けれど、既存の借金があるからと言って、それが必ずしもマイナスになる訳ではなく、プラスになる事も多いという事を知っておく事は大切です。金額にもよりますが、インプラント治療を受けるための50万円以内のローンなら、審査に通る事は十分考えられるのです。
また、歯科矯正のように、高額な治療費が必要な時や新規のローン契約が難しいと思われる場合には、すでに取引している消費者金融や銀行に相談するのが賢明です。歯の治療にどうしても必要なお金となれば、既存のカードローンの増枠が見当してもらえる可能性もあります。もちろん、まじめに返済していて、過去に金融事故をただの一度も引き起こした事がないという条件での話ですが、逆に、新たにデンタルローンを申し込むより、ずっと事は容易かも知れません。
確かに、デンタルローンはお金の使途を定めた目的別ローンで低金利です。それに対し、消費者金融や銀行カードローンは、使途自由なフリーローン。金利が急激に高くなる点に拘る専門かもおられますが、実は案外そうでもなかったりもします。
というより、仮に実質年率10%で融資を受けられたとしても、先のカードローンの方で実質年率18%の借入があるとなると、両方の金利を支払わなければならなくなるのです。それを考えると、高金利でも既存のフリーローン一本で返済する方が断然お得になるでしょう。ですので、そうした事も視野に入れ、借金があるからデンタルローンは組めないというのではなく、借金があってもデンタルローンを組める方法を考えてみましょう。
主婦だからデンタルローンが組めない、フリーターだからローン審査に通らないと思い込んでいませんか?
保険の利かない高額な歯科での治療費を工面する手立ての一つとして、歯医者さんがおすすめしてくれるのが『デンタルローン』です。
でも、ローンを組むには審査があって、その審査を受けるには必要最低限の条件があります。その必要最低限の条件とは、所在が明確で、定職を持ち、安定かつ継続した収入がある事。恐らく、どこの金融機関でも、金融会社でも、これ以上でもなければ、これ以下でもないでしょう。そう、デンタルローンの審査基準は、決して特別なものではないのです。
ところが、その一方で、住所不定・無職はもちろん、時にパートやアルバイトでも難しいという現実があります。やはり決め手となるのは職業や雇用環境。そのため、自分はデンタルローンを組みたくても組めない。そう思い、頭を痛めておられる方は少なくないものと思われます。しかしながら、実際には、デンタルローンを組もうと思えば組めるのに、勝手に組めないと決め付け、悩んでおられる方も多かったりするのです。
先述の通り、こうしたローン審査のポイントは大きく分けて2つ、信用と返済能力の有無です。信用については、信用情報機関から取り寄せるクレジット関係の情報が物を言いますが、返済能力については収入が物を言う。やはりこれが現実です。とにかくお金が入って来なければ支払は出来ない訳で、その収入を得る手立てとして定職が必要になるという訳です。
しかし、今は日本で働く人の3分の1以上にあたる約37%が非正規雇用。パート・アルバイト・嘱託・派遣・契約社員という世の中です。たとえ正社員でなくても、それなりの安定した収入を得、立派に生計を立てている人は少なくありません。正規のサラリーマンやOLより高所得で裕福なフリーターも大勢います。そこで、パートやアルバイトでも、源泉徴収票や納税証明書など、一定の年収がある事を証明出来る書類を提示出来ればOK。取り分け、信販会社やカード会社のデンタルローンでは、非正規雇用でも審査に通る確率は決して低くありません。
さらに、専業主婦や学生の場合でも、保証人を立てる事や配偶者の収入証明書を提出する事で受け付けてくれるところがあります。また、年金受給者でもOKというところもありますが、いずれにせよ、問題は返済比率。個人の年収と返済額のバランスが重要で、主婦や年金生活者の場合、自分のために自由に使えるお金がどのくらいあるかがポイントです。配偶者が高額所得者のセレブになれば、一端のサラリーマンやOL並みのデンタルローンも十分組めるでしょう。
しかし、銀行や信用金庫のような金融機関の場合は、主婦や学生、年金受給者はもちろん、そこそこの収入のあるパートやアルバイトでも駄目というところは少なくありません。その代わりに、配偶者や親、あるいは、娘や息子が代わりにデンタルローンを組み、融資を受けられるところが大半です。
ですので、主婦だから、年金受給者だからデンタルローンは組めないとか、フリーターだからローン審査に通らないとは限っていません。主婦でも年金受給者でも、パートでもアルバイトでも、審査基準を満たせるデンタルローンはあります。さらに、家族が金融機関から融資を受ける方法もありますので、いろいろ調べ、家庭でじっくり話し合う事が大切です。
収入あり、信用情報に問題なしでもデンタルローンが組めないことがあるの?
社会人1年生のA子さん、大学時代からずっと歯並びが気になっていました。でも、学生の分際で、高額な治療費を要する歯科矯正なんて出来ませんでした。けれど、今はOLになって、それなりのお給料をもらっています。しかも、まだ実家暮らしで、お小遣いには十分余裕があります。そこで、デンタルローンを利用して歯列矯正をしようと思い立ちました。
幸いにも、掛かり付けの歯科医院は大手信販会社の提携医院で、低金利のデンタルローンを取り扱っています。そのパンフレットには、対象者は満20歳以上・満65歳未満の安定かつ継続した収入のある人。パート・アルバイトでも可。対象となる歯科治療は、インプラント・矯正・審美歯科など、健康保険の適用外となる歯科治療費全般とあります。
A子さんは今年23歳。会社に勤めていて、毎月一定額以上のお給料をもらっています。ボーナスも出ます。おまけに、借金嫌いの両親の方針に従い、未だクレジットカードも所持していません。使用しているスマートフォンは、夏のボーナスで購入したものです。分割払ではないので、負債はなく、信用情報は全く問題なしでしょう。
そして、受けるのは矯正しか。歯医者さんの書いてくれた見積もりによると、総額は98万円です。前もってローン会社のHPにあるシミュレーションで毎月の返済額を計算したところ、最大分割回数の84回なら、月々の支払金額は1万3,500円ほど。さらに、年に2回のボーナスで1万5,000円ほど多く支払うとすると、毎月の返済額は1万円を切ります。これなら余裕です。返済比率の面でも問題なし。
という事で、自信を持って申し込みしました。でも、審査に通りませんでした。なぜ、私はデンタルローンが組めないのか? 勤務先ありで、安定かつ継続した収入あり。個人信用情報も問題なし。でも、デンタルローンの審査落ちするなんて、こんな事があるのでしょうか? A子さんは不思議でなりません。自分がローンを組めない理由が見当もつかないのです。
でも、彼女の現状を見ると、これは審査に落ちてもしかたがないと思える点はあります。そう、定職あり、勤務先あり、安定かつ計測した収入ありで、信用情報に問題なしでも、デンタルローンをはじめ、マイカーローンやカードローンのようなローン審査に落ちる可能性は十分有り得るのです。
それどころか、信用情報に問題題あり、完全にブラックリストに載っていそうな人が通る事もあります。これはクレジットカードを作る時にも当てはまる事ですが、それが銀行や消費者金融、信販会社などの金融審査です。
収入あり、クレジットカードの使用歴なしでもデンタルローンが組めないのはなぜ? どうすれば審査に通る?
デンタルローンを申し込み、審査に落ちても、その内容は一切伝えられませんから、なぜ、自分はローンが組めないのか? 明確な理由は分かりません。ただ、それなりに推測する事は出来ます。
例えば、先のA子さんの場合だと、確かに今は立派なOLですが、1年前は大学生でした。そのため、収入証明書として提出したのは過去3ヶ月分の給与明細。最も有効性の高い源泉徴収票を出す事が出来なかったのです。
これは、高額なローン審査を受ける際には、間違いなくマイナスです。もちろん、給与証明書でも、立派な所得証明にはなりますが、源泉徴収票は1年間同じ会社で安定的に収入を得た事を物語ります。正しく安定かつ継続した収入を証明するもので、最強の武器だと言っても過言ではないでしょう。事実、みずほ銀行など、大手金融機関でローンを組む場合、デンタルローンのような目的別ローンであっても、カードローンのようなフリーローンであっても、収入証明書は源泉徴収票を出すようにと定められています。
けれど、A子さんの場合は、過去3ヶ月間の所得しか証明出来なかった訳です。これは単に勤続期間が浅すぎるだけで、A子さん自身に非はありません。しかしながら、安定且つ継続した収入がある事を証明するには、少々力不足だったものと見られます。
そしてもう一つ、未だ銀行系カードローンや消費者金融での借入どころか、クレジットカードすら持っていないとの事。おまけに、携帯電話も一括払いで購入しているとなると、信用情報においては致命的だと言わざるを得ません。だから身ぎれいなのは紛れもない事実ですが、あまりにも綺麗すぎるがために、個人信用情報に問題ありと見なされるタイプです。
なにしろ、前述のように、ローンやクレカの審査は個人信用情報機関に登録されている情報が大きく左右します。そこでローン返済やカードの支払いをまじめにしている事が証明されれば信用度は問題なしとなり、審査に通る可能性が高まります。ところが、これまでに一度もカードローンやクレジットカードの利用がなければ、その目安となる情報が信用情報機関にない訳で、測りようがないのが現実。そこに勤続年数の浅さが手伝って、今回は審査落ちしたものと思われます。
しかしながら、今は駄目でも、近い将来、難なくデンタルローンが組めるようになる可能性は低くありません。まず、1年以上勤務し、源泉徴収票がゲット出来れば、収入証明の問題はクリア出来ます。さらに、楽天カードのような信用情報機関に情報がなくても作れる審査の緩和なクレジットカードを作り、ある程度利用すれば信用情報も立証出来るでしょう。
ただし、ならばと意気込んでカードを使いまくり、延滞などをしてしまうと、たちまち信用情報に傷が付きます。一度傷ついた信用情報は、その内容にもよりますが、下手をすれば5年以上、個人信用情報機関に事故情報として残ります。当然、その間、デンタルローンを組む事は出来ません。逆に言えば、一定期間たって、事故情報が信用情報機関から抹消されれば再びチャンスが芽生える訳で、ブラックリストに載っていそうな人が審査に通るのはそのためです。
ただ、なるべく早期に歯列矯正をしたいのであれば、クレジットカードは必要以上に使わない事。携帯電話の通信費をカード払いにするだけでも十分です。