利用目的を定めたデンタルローンはフリーローンに比べて審査が甘いってほんと?


銀行や金融会社が出すローン商品には、お金の使い道が自由なフリーローンと、お金の利用目的を定めた目的ローンがあります。そして、歯科治療費として融資を受けるデンタルローンは、基本的に後者の方になる訳です。そこで、この時点ですでに、金利や審査の面で優遇される可能性が低くないと言われる事がありますが、果たして、実態はどうなのでしょうか?

確かに、フリーローンと目的ローンとでは、借入を申し込む際の志が違います。そもそもフリーローンというのは、その名の通り、借りたお金を何に使ってもいい訳ですから、遊び回って散財する事も可能。さらに、既存の借金の返済にあてても全然OKなのです。ただ、そういう使い方をする人は、残念ながら経済力や経済観念が豊かとは言いがたいものがあります。すなわち、お金を貸す側にとって、決してリスクの低くないお客様。やはり念入りに審査する事も大切ですし、それなりの金利で融資せざるを得ないでしょう。

それに対し、目的型ローンは、車を買いたいとか、子どもを学校に入れたいとか、保険適用されない医療費の足しにしたいなど、それなりの強い願望を叶えるための費用を工面するためのものです。金融機関や金融会社としても、心情的に審査や金利を優遇したくなる気はします。

という事で、実際、どこの銀行や信販会社、ローン会社でも、フリーローンに比べ、目的型ローンの方が低金利です。特に専用のカードを使っていつでも自由にお金を借りたり返したり出来るカードローンは、たとえ銀行ローンでも決して低金利とは言えません。もちろん、融資金額によっては実質年率5%未満になる事もしばしばですが、限度額100万円くらいまでの契約なら、年利12%前後が平均です。それに対し、目的ローンになると、金利10%以下という事も当たり前にあって、やはりかなり優遇されていると見て間違いないでしょう。

しかし、だから審査も甘いのかと言うと、これは別問題です。いくら志が高くても、それに見合うだけの返済能力があるとは限っていません。しかも、中には既存の借金を一本化し、少しでも利息を軽減しようという目的で申し込みする人もいます。いわゆる「まとめローン」で、これも一応それなりに利用目的を定めた借入です。ですが、利用者の体質としては、先のリスク高めの可能性も高い訳で、油断は出来ません。

そこで、たとえ利用目的は定まっていても、収入や現在の勤務状況、さらに、経済状況とも言える信用情報はしっかり確認されます。ただ、その利用目的が歯の治療費であるとなると、それらに大きな問題がない限り、スムースに審査が進む傾向が強いので、心配する必要はないでしょう。

デンタルローンは医療ローンに比べると審査が若干甘いかも!?


歯科治療はれっきとした医療です。その証拠に、医療費控除の対象にもなっていて、虫歯や歯周病の治療は、ほぼ健康保険で賄えます。また、保険適用となる入れ歯もありますが、その一方で、インプラント治療や矯正治療は保険適用外。高額な治療費を全額自己負担しなければならない現実もあります。

ただ、医療行為である以上、医療費の支払いに充てるという利用目的でローンを組む事が出来ます。「医療ローン」や「メディカルローン」と呼ばれるローン商品となり、多くの金融機関が相談に乗ってくれますし、一部の信販会社やローン会社、あるいはカード会社でも取り扱っています。

ただし、この医療ローン、元々はガン治療などで多く用いられる保健の利かない高度医療をサポートするためのものだったのですが、今ではその大半が美容整形で使用されているという現実があります。もちろん、どのようなシーンで使うかは利用者の自由で、きちんと返済さえしてもらえれば、融資する銀行やローン会社としては何ら問題はありません。とは言え、少々贅沢な使い方である部分は否めないでしょう。

かと言って、本来の目的で利用するとなると、今度は健康面や経済面でのリスクが大きくなります。実際問題、病状によっては早期の再起が難しく、たちまち返済困難に陥る可能性もないとは言えないのです。また、家族が借入したとしても、目の前の治療費に追われ、ローンの返済にまで手が回らない事も考えられます。という事で、やはり審査が厳しいローン商品の一つとなっていました。

ですが、デンタルローンは歯科治療費に特化した金融商品です。従来のメディカルローンとは少し異なります。利用者の多くは健康体。確かに歯が痛いとか、かみ合わせが悪くて食生活が不安定だったり、歯並びが悪くてコンプレックスを抱えていると、それなりのストレスにはなるでしょう。でも、インプラントや歯列矯正によってそれらが解消されれば、一気にバリバリ活動出来ます。つまり、返済面での肉体的リスクは低い利用者となるのです。

そこで、大手信販会社のデンタルローンは、メディカルローンに比べて3%も低金利。間違いなく優遇されています。さらに、申込条件も、満20歳から65歳までの安定した収入のある人なら、パートやアルバイトでもOK。保証人も担保も不要となっています。さらに、学生や専業主婦でも、配偶者や保護者が保証人となる事で契約出来るなど、確かに甘いと言っていいでしょう。

しかも、美容目的の審美歯科や歯科矯正治療であっても、歯科医が作成した治療計画書や見積書が提示出来れば利用出来ます。つまり、美容外科やクリニックで受ける歯の矯正であっても使えるという事です。そういう点ではおすすめなのですが、実際問題、審査の面ではデンタルローンもメディカルローンも大差はないと思っておいた方が無難でしょう。ただ、少しでも優位に事を運ぶ手立てはありますので、その点をしっかり押さえて申込する事がポイントかと思われます。

審査が甘いらしき楽天銀行カードローンをデンタルローンとして利用するのはどう?


たとえば、健康保険の対象外となる歯科矯正をする場合、デンタルローンと呼ばれる歯科治療費専用のローンを組むという方法があります。ただ、ローンを組むとなれば、当然のごとく厳しいであろう審査を通過しなければなりません。

そこで皆さん、出来る限り審査の甘いデンタルローンはないかと考えられる訳です。しかしながら、実際に審査の甘いデンタルローンなんてない。そう思っておいた方が無難でしょう。

現在、日本国内でデンタルローンと銘打ったローン商品を出しているのは、銀行ならスルガ銀行やイオン銀行、信販会社ならジャックスやセディナ辺りが有名でしょうか。その他、みずほ銀行や千葉銀行などでは、利用目的を歯の治療費と定めて申し込みする事で目的ローンとして取扱、金利を優遇するサービスを設定しています。

ただ、どこも利用者の条件や審査の難易度は似たようなものです。インプラントならともかく、数本まとめて矯正するとなると、50万円を超える確率が高いですから、収入証明書の提示も、会社への在籍確認も必須となります。もちろん、信用情報機関を介して既存の借入やクレジットカードの利用状況も調べられます。

ところで、審査が甘いという訳ではありませんが、比較的簡便で緩そうなイメージのある楽天銀行、ここならどうでしょうか? 実際、関心を持たれる方は多いようです。しかしながら、まず、楽天銀行にはデンタルローンという金融商品はなく、目的ローンの対象にもなっていません。現時点で楽天銀行が目的型ローンとして定めているのは、結婚資金を都合するブライダルローンと、海外旅行などの旅費をサポートするトラベルローンのみです。そこで、使途自由なカードローン「スーパーローン」を利用するように言われるでしょう。

確かに楽天銀行スーパーローンと言えば、実質年率1.9%から、借入限度額最高800万円までという好条件の銀行カードローンです。他行の目的ローンや信販会社のデンタルクレジットを使うより断然お得という気はします。

ですが、この限度額は利用者の収入に応じて決まるもので、通常、年収の3分の1が目安。つまり、800万の借入が出来るのは年収2,000蔓延以上の人という事になりそうです。そして、実質年率1.9%というのは、最高の評価で800万円の融資がされる場合のみ。多くのサラリーマンやOLが利用可能な借入限度額100万円から200万円の範囲では、実質年率9.6%から14.5%で、100万円以下なら一律で14.5%です。こうなると、流石に消費者金融よりは低金利なものの、他行のフリーローンと大差がないか、やや高金利。うかつに手は出せません。

しかも、利用出来る年齢が万62歳未満となっていて、専業主婦は50万円以上の借入が出来ないなど、他社よりむしろ厳しい条件があったりもします。もちろん、収入証明書の提示も必須となっていますし、何より、現時点の借入残高やクレジットカードの利用状況など、いわゆる個人信用情報は、多くの銀行や信販会社が同じ信用情報機関の情報を見ている訳です。さらに、過去に負債や悪質な延滞をしていれば金融事故を起こしたとして、その情報は全ての金融機関が閲覧出来るシステムになっています。

そうした事を考えると、楽天銀行だから審査が甘いとか、通りやすいという事は100%ないのです。楽天銀行カードローンの審査に通る人は恐らく、スルガ銀行の審査にも通るでしょうし、ジャックスの審査にも通るものと思われます。ならば、100万円の融資でも年利10%以下のデンタルローンとして取り扱ってもらえる商品を選ぶ方が賢明なのではないでしょうか?

審査の甘いデンタルローンはありませんが、借入額と返済額を減らす事で優位になります


正直、本当に審査の甘いデンタルローンはありません。ですが、出来るだけ審査を円滑に進める方法はあります。

そもそも何のために審査するのか? その理由は至って簡単で、返済能力があるかないかを調べるためです。従って、いかに少しでも楽に返済出来るかをアピールする事が大事。そして、それには、きちんと治療計画を立てて必要最低限の費用を弾き出し、きちんと返済計画を立てて、無理のない返済額を仮定するのが一番なのです。

特に、スルガ銀行やみずほ銀行の目的ローンの場合だと、歯医者さんに頼んで少々高額な見積書を作ってもらえば、必要以上の融資を申し込む事が出来ます。通院にかかる交通費や歯科医院に着て行く服を買う費用を上乗せする事も可能。住宅ローンや自動車ローンを組む際、新居に置く家具やカーナビなどのオプション品の代金も込み込みで計算し、借入する金額を決めるという作戦、よく使われるじゃないですか。正しくそれと同じ方法です。

実際問題、10万や20万増えたところで、月々の返済額が極端に増額する訳ではなく、僅か数百円、高くても1,000円程度増えるだけなんだから、これは賢い方法だと言う専門かもいます。確かに、住宅ローンのように長期返済を前提にしたローンなら、それはその通りでしょう。仮に20万円増えたところで、35年420回払いなら月々500円ほど返済額が上がるだけです。

しかしながら、デンタルローンの場合、どんなに長期でも10年、120回払いまでです。短いものになると5年、60回までという商品も少なくありません。そうなると、20万の増額は、月々の支払額を3,000円以上多くする事も有り得るのです。当然、この3,000円という金額は、審査の合否を大きく左右します。

というのも、通常、融資可能額は年収の3分の1、30%。年間返済総額は利息も含め、年収の3%から5%が目安だと言われているからです。何だか多いのか少ないのかよく分からない数字かも知れませんが、年収600万の人の場合、融資額の目安は200万、年間返済額の目安は20万円前後だという事です。

これを前提に、実質年率5%の10年120回払いでローンを組んだとしましょう。初回は端数分が加算されますので若干多くなりますが、2回目以降は月々2万1,200円となります。なので、年間支払総額は単純計算で25万4,400円。恐らく問題なく理想の範囲でしょう。ところが、借入額が20万円増えると、月々の支払額は2万3,300円となり、年間にすると27万9,600円にもなってしまいます。正直、これはかなり厳しいラインで、既存の自動車ローンやクレジットカードの残高が多い場合には審査落ちする可能性も出て来そうです。

ですので、出来るだけきちんと見積もりを出してもらい、必要以上の金額を加算しない事。これが大切です。借入希望額が下がり、月々の返済額が低ければ低いほど、審査に通る確率は上がります。極端な話、50万円以下で収まれば、収入証明書不要というところもあるくらいです。

という事で、この際、ガッツリ借りて、既存の借金を一本化使用などと考えるのはもってのほか。すでに多額の借入があるのにも拘わらず、ここで高額のローン申込をするのは、審査落ちを承知でトライするようなものです。ならば、ご期待にお応えしましょうとばかりに、信頼度の高い金融機関や金融会社は落としてくれます。もし、どうしてもそれをしたいのであれば、おまとめローンとして売り出している銀行系カードローンもありますので、そちらを検討して下さい。

審査の甘いデンタルローンとはいえませんが、事前に融資を受けられる可能性を調べる事の出来るローンはあります


デンタルローンの審査を通過する確率を上げるには、なるべく借入総額と月々の返済額を低く抑える事が大切です。実際、限度額を下げる事を条件に融資するという回答が出される事は珍しくありません。

ちなみに、月々の返済額については、多くの金融機関やローン会社のホームページでシミュレーションする事が出来ます。借入希望額と返済回数、そして、金利を入れると、初回の支払額と、その後の月々の返済額が表示されるシステムになっていて、1分とかからず、全てが明らかになるでしょう。

別段、デンタルローンを取り扱っている金融会社に拘らずとも、消費者金融のサイトにあるシミュレーションページで全然OK。借入金額と返済回数、そして、商品ページやパンフレットに明記されている金利さえ正しく入力すれば、どこででも同じ答えが出るはずです。

ただし、この時の金利は、ウェブサイトやパンフレットに記載されている最高金利を入力するのが大事。もし、最低金利で計算してしまうと、思った以上の返済額になってしまう事がよくあります。その点、最高金利で計算しておけば、下がる事はあっても、それ以上大きく上がる心配がなく、誤算が生じるのを避けられるのです。

さらに、銀行ローンは難しいようですが、信販会社やローン会社の出すデンタルローンなら、事前に審査に通る可能性があるかないかを調べる事も出来ます。それも、歯科医院でもらった見積書の数字を参考に、借入希望金額と収入など、必要事項をいくつか打ち込むだけでOK。パソコンやタブレット、スマホから専用サイトにアクセスし、自分で手続き出来るので、心配な方は是非、試しておかれるといいでしょう。

それである程度の手応えが得られれば、本審査に通る確率は上がります。そう、Webからの事前審査は、正しく仮審査で、会社によっては信用情報機関の情報までチェックし、正式に回答しているところもあるのです。

その他、すでに銀行や信用金庫で住宅ローンを組んでおられる方なら、その金融機関で相談される事をおすすめします。なぜなら、真面目にローン返済さえして入れ歯、信用もあり、自然と審査が甘くなる傾向があるからです。その上、金利も優遇されます。事実、みずほ銀行の目的ローンなどは、住宅ローンを組んでいるとかなりお得になるシステムなので、デンタルローンとして利用するには最適でしょう。